きらわれ虫の真実
なぜ、ヤツらはやってくるのか
きらわれ虫の真実
なぜ、ヤツらはやってくるのか
発行日 |
2022年08月発行 |
判型 |
四六判・並製 |
頁数 |
208ページ |
価格 |
本体1800円+税 |
ISBN |
ISBN978-4-8118-0855-0 |
Cコード |
0045 |
家庭菜園に、網戸に、室内に⋯⋯。
気づけばそこにいる侵入者の言い分とは?
プシューッとひと吹きするまえに、恐る恐る観察してみたら、怪奇で愉快な素顔が見えてきた。
虫と対話するナチュラリストが、かれらの生態と意外な魅力を紹介し、ほどよいつきあい方を提案する。
人気のWeb連載が、大幅書き下ろし&イラストを加えて書籍化。
1章 田畑でバッタリ
カメムシ——いまこそ汚名をそそぎたい! 10
コガネムシ——名は体を表さず 16
アブラムシ——葉上のプランクトン 22
テントウムシ——ベジタリアンは嫌われる 28
そっくりすぎる虫たち 34
アザミウマ——ぬくぬく育ちの暴れ馬 36
イナゴ——絶妙のアンバランス 42
カマキリ——殺し屋の謎の祈り 48
シオヤアブ——昆虫世界のスーパー荒武者 54
害虫はどこにいるのか 60
2章 家でバッタリ
蚊——時差出勤のドラキュラ 62
ハエ——曲芸師のピカレスクロマン 68
カツオブシムシ——衣食足りて花を愛す 74
ゴキブリ——忍耐の隠遁生活 80
うるわしのメタモルフォーゼ 86
シロアリ——白い目で見られたくない 88
カイガラムシ——よろいの下の純情 94
ナメクジ——寒月に謳歌する命の春 100
天敵相関図——複雑怪奇な虫のつながり 106
コウガイビル——もの食うきしめん 108
ワラジムシ——いわれなき不快感 114
ミミズ——寡黙すぎる「地球の虫」 120
カミキリムシ——予想外があたりまえ? 126
菜園家の虫御殿 132
3章 レジャーでバッタリ
カバキコマチグモ——ちまき部屋で養うすねかじり 134
ムカデ——「G」に照準の夜の狩人 140
スズメバチ——黒と黄色のだんだらライオン 146
イラガ——ビリビリの美学 152
芋虫・毛虫の怪楽 158
ヒル——ゴム体質の吸血鬼 160
ヘビ——つかみどころのない縄 166
ハサミムシ——鬼子母神も恐れ入る究極の愛 172
好かれる蛾、嫌われる蝶 178
ゲジ——いつか本名で呼んでほしい 180
カマドウマ——「なんとなく」に泣く虫 186
クラゲ——脱力系の漂う傘 192
フナムシ——ちょっとあわれな清掃集団 198
おわりに 204
谷本雄治(たにもとゆうじ)
プチ生物研究家・作家。1953年、名古屋市生まれ。田畑や雑木林の周辺に出没し、虫をはじめとする、てのひらサイズの身近な生きものとの対話を試みている。肩書きの「プチ」は、対象の大きさと、研究もどきをたしなむという意味から。家庭菜園ではミニトマト、ナスなどに加えて「悪魔の爪」ツノゴマの栽培に挑戦し、趣味的な〝養蚕ごっこ〟も楽しむ。著書に、『週末ナチュラリストのすすめ』(岩波科学ライブラリー)、『天の蚕が夢をつむぐ 大島紬ものがたり』(フレーベル館)、『ちいさな虫のおくりもの アリスの心とファーブルの目』(文研出版)など多数。自由研究っぽい飼育・観察をもとにした、児童向け作品も多い。
東京都生まれ。武蔵野美術大学映像学科卒業。夫婦で爬虫類ショップ「レプタイルストア ガラパゴス」を運営し、オリジナルTシャツやグッズのデザインを担当。イラストを手がけたものに、書籍『ワンダーサイエンス ヘンな動物といっしょ』(小学館)、雑誌『REP FAN』(笠倉出版社)、「スゴくてヤバいいきもの展」(テレビ愛知企画)などがある。