有北雅彦(ありきたまさひこ)
作家、演出家、翻訳家、俳優、進路指導講師。1978年生まれ。映画や文学などのイタリア文化を紹介する会社「京都ドーナッツクラブ」所属。著書に『あなたは何で食べてますか?』、訳書に、P・バッカラリオほか著『13歳までにやっておくべき50の冒険』シリーズ全4巻、『頭のなかには何がある?』、『世界でいちばん観られている旅 NAS DAIRY』(いずれも太郎次郎社エディタス)など。
発行日 | 2019年06月発行 |
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判型 | 四六判・並製 |
頁数 | 208ページ |
価格 | 本体1600円+税 |
ISBN | ISBN978-4-8118-0835-2 |
Cコード | C0036 |
世の中には、こんなにさまざまな仕事があり、食べていく道がある。
物語屋、アドベンチャーランナー、デストロイヤー、切り似顔絵師……。ちょっと変わった、だけど、めちゃくちゃ楽しい働き方で食べている先輩たちに、直球で聞いてみた。
どんな仕事? はじめたきっかけは? 魅力&正直しんどいところは? 収入はどのくらい? なにより、いま幸せですか?
演劇人・作家・翻訳家にして進路指導講師……当人の食べ方も謎めいた著者が贈る、
驚いて笑ってグッとくる、エンタメ的進路参考書。
登場する先輩たち
●物語屋 中川哲雄
●珍スポトラベラー 金原みわ
●アドベンチャーランナー 北田雄夫
●デストロイヤー トミモト リエ
●ドローン写真家 小林哲朗
●『石巻復興きずな新聞』編集長 岩元暁子
●映画監督 高橋慎一
●素潜り漁師 中村隆行
●京都みなみ会館館長 吉田由利香
●和歌山市議会議員 山本忠相
●フリー旅役者 青山郁彦
●切り似顔絵師 チャンキー松本
第一幕 どういう仕事か、わからなさすぎ
●先輩No.1
物語屋 中川哲雄
人生を物語にする仕事/想像力の世界をつついてあげるんです/本が好きで図書館に就職/グローバリゼーションが届かないところに行きたい/小チベットでプリミティブ体験/はじまりは妖怪ジュークボックス/「小商い」をして暮らしてます/ラダックの共同体に学んで
●先輩No.2
珍スポトラベラー 金原みわ
珍しいそうめん?/千五百の珍スポをめぐって/安定したくて薬剤師に/珍スポ初体験/都築響一さんのアドバイスがターニングポイントに/ノーギャラだけど、やってみる?/珍スポでは食べていけない/ふたたび薬剤師に/仕事はやりたいことじゃなくてもいい
●先輩No.3
アドベンチャーランナー 北田雄夫
アドベンチャーマラソンって、どんな競技?/トレーニングが生活の中心です/走ることが忘れられなかった/伝えることへの情熱/つぎなる目標は……/これからがピーク、世界シリーズもつくりたい/参加費に百五十万円!/ファンクラブ会員募集中/登ってみれば、何かが見える
●先輩No.4
デストロイヤー トミモト リエ
19のパーカーで大ブレイク/ひきこもりのおかげでブロガーデビュー/奇跡を起こすのが仕事でした/「デストロイヤー」って、なんなんですか?/頭をかち割ってやるんです/東京信仰も壊しました/コントローラーを自分で握ってみる/壊れるってことは、はじめられるってこと
第二幕 新しい世界に飛びこみすぎ
●先輩No.5
ドローン写真家 小林哲朗
工場夜景ツアーが大人気/ゲーム感覚でドローンを/スーツを着る仕事がイヤで保育士に/ブログで廃墟写真を発表!/ある日突然、保育士をやめる/学校写真を撮ってます/機材を買うために働いてる!?/目線を変えると、日常が違って見える/予想以上のものを提供しなければ、仕事がこなくなる/停滞せず、成長できる仕事か?/やめた仕事の経験がつぎにつながる
●先輩No.6
『石巻復興きずな新聞』編集長 岩元暁子
新聞をつくりながら、二百人のボランティアを束ねます/五千軒回れば、いろんな人に出会います/ひとりでひとりは支えられない/大企業をやめてボランティアに/東日本大震災を機に石巻へ/休刊からの復活/収入は助成金が大きいです/いちばんしんどい部分は?/自分の人生を犠牲にしないかたちを選びたい/すばらしき押し入れ生活/何がハッピーなのかを知ること
●先輩No.7
映画監督 高橋慎一
日雇い労働で高収入/奴隷のようなアシスタント時代/キューバ音楽にどハマり/勢いで音楽レーベルを立ち上げる/カメラで食えなくてライター業も/CDをつくる費用は?/裸足でも金メダルはとれる/『Cu-Bop』撮影秘話/基礎体力は必要だ/キューバ人のように生きろ?
●先輩No.8
素潜り漁師 中村隆行
ほんとに漁師さんなんですよね?/テンション上がったら、死んじゃいます/最初の仕事はバーテンダーでした/三十以上の職種を転々と/やめようと思った日、海に救われる/ほぼ無一文からの復活/つぎの目標は、水深三十メートル自由自在/人とのつながりがあってこそ
第三幕 好きなことだけしすぎ
●先輩No.9
京都みなみ会館館長 吉田由利香
映画館館長の仕事って?/全力イベントで暗黒時代を脱出/高一で寺山修司の洗礼を受ける/頂上に立ちたくて、入社二年目で館長に就任/映画館の経営、お金の流れは?/ふたりなら食べていけます/人の記憶をつくる仕事/いちばん好きなことを仕事にしなくてもいいんじゃないかな
●先輩No.10
和歌山市議会議員 山本忠相
政治家をめざして東大を受験したものの……/見習い政治家秘書生活スタート!/武者修行で選挙運動/市議会議員の仕事って?/そもそも給料は公表されてるから(笑)/学校をつくって街を活性化/子どもを育てやすい街にしたい/どのルートで登ってもゴールは同じ/自分の目で見たいという衝動
●先輩No.11
フリー旅役者 青山郁彦
早く寝たければ覚えるしかない/人気が出ると、ご祝儀がもらえます/いろいろやりすぎですよ/忍者出身でこの世界に/演劇だけで食べていけるようになったけど……/気がついたら独り立ち/食客として生きていくこと/不純な動機で東京へ/大事なのは楽しく生きること/いざとなったら大根を切ればいい
●先輩No.12
切り似顔絵師 チャンキー松本
ちっちゃなころから絵が好きで/ふたりでイラストレーションの事務所を/いろんなことやってる人間/植物を描きまくった暗黒時代/いわばお祭りプロデューサーです/切り絵はなんとなくできちゃった/職業は主夫です/六畳一間あればいい/身近なものをおもしろがれ/こんな人でも生きていける