辻邦生(つじくにお)
作家。1925年、東京生まれ。57年から61年までフランスに留学。63年、『廻廊にて』で近代文学賞を受賞。こののち、『安土往還記』『天草の雅歌』『背教者ユリアヌス』など、歴史小説をつぎつぎと発表。95年には『西行花伝』により谷崎潤一郎賞を受賞。人物の心情を清明な文体で描く長編を数多く著す一方で、『ある生涯の七つの場所』『楽興の時十二章』『十二の肖像画による十二の物語』など連作短編も得意とした。1999年没。
発行日 | 2014年01月発行 |
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判型 | 四六変形・函入 |
頁数 | 96ページ |
価格 | 本体3600円+税 |
ISBN | ISBN978-4-8118-4061-1 |
Cコード | 0895 |
連作短編の名手でもあった辻邦生が晩年に紡ぎだした、花と死にまつわる12の物語を、声と音楽で呼びおこす愛蔵版。
著者を魅了した情感あふれる円熟の朗読。
名曲喫茶ヴィオロン秘蔵のSP盤が奏でる旋律。
曲想とマッチした幻想的な絵画。
著者が荒井良雄の朗読がもつ力について語ったエッセイ「生命の劇場としての〈声〉」を単行本初収録。
1月 山茶花
2月 アネモネ
3月 すみれ
4月 ライラック
5月 クレマチス
6月 紫陽花
7月 百合
8月 向日葵
9月 まつむし草
10月 萩
11月 猿捕茨
12月 クリスマス・ローズ
生命の劇場としての〈声〉
DVD収録曲目・音源