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パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む
パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む
パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む
発行日 |
2010年04月発行 |
判型 |
四六判・上製 |
頁数 |
288ページ |
価格 |
本体 2800円+税 |
ISBN |
ISBN978-4-8118-0736-2 |
Cコード |
C0037 |
人間の非人間化に抗い、自由への翻身の契機を探りつづけたブラジルの教育思想家パウロ・フレイレ。「現代の古典」ともいわれ、世界中で読み継がれているその主著を読み解く。ポルトガル語版オリジナル・テキストからの訳とともに。
序章 パウロ・フレイレとラテンアメリカの民衆文化運動
第1章を読む
1 人間化と非人間化
フレイレの「難解さ」
価値の二項対立
人間化と非人間化
2 被抑圧者による解放
元司教、パラグアイの大統領に
解放の神学とキリスト教基礎共同体
貧しき者への択び
征服と同化
3 人間であるということ
人間という存在
人と、モノの所有
人格の完成
第2章を読む
4 預金型教育をめぐって
伝達か対話か
預金型教育は文化侵略のパラダイムである
預金型と銀行型
5 死んだ時間と生きた時間
時間の節約
時間貯蓄銀行
世界と、この世界のなかの私
生きた時間
第3章を読む
6 世界を読む──フレイレにおける識字
絵を読む
意識化のためのコード表示
「隔たり」のなかの可能性
言葉を採集し、学習プログラムをつくる
7 参加型調査とは何か
「生成テーマの調査サークル」から参加型調査へ
参加型調査と人類学的な文化研究
参加型調査とPRA
民衆知とエスノ・サイエンス
ともに世界にはたらきかける
8 対話の諸条件
フレイレの「愛」の思想
謙譲と信頼
第4章を読む
9 フレイレの革命論
ペダゴジカルな過程としての革命
教育者と革命家
10 フレイレの遺産の受容
新しい社会と新しい人間
キューバ革命とラテンアメリカの現在
批判の言語と可能性の言語
北米でのフレイレの受容
補章 『被抑圧者の教育学』序文について…
座談 〈伝えあい〉の文化を創りだすために
文化総合──大沢敏郎さんへ
あとがき
里見実(さとみみのる)
1936年生まれ。1965年から2007年まで國學院大學に勤務したのち、現在は現代教育思想や中南米演劇などの研究と翻訳に取り組む。
おもな著書に『パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む』、『働くことと学ぶこと』、『学ぶことを学ぶ』、『学校でこそできることとは、なんだろうか』、『学校を「非学校化」する』(以上、小社刊)、『ラテンアメリカの新しい伝統』(晶文社)、『タイにおける地域再生運動に学ぶ』(農文協)など多数。
おもな訳書に、パウロ・フレイレ『希望の教育学』、ピーター・メイヨー『グラムシとフレイレ』(以上、小社刊)、ベル・フックス『とびこえよ、その囲いを』(監訳、新水社)、アウグスト・ボアール『被抑圧者の演劇』(晶文社)などが、共訳書にパウロ・フレイレ『伝達か対話か』、モアシル・ガドッチ『パウロ・フレイレを読む』(以上、亜紀書房)などがある。