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ディープ・ブルー 虐待を受けた子どもたちの成長と困難の記録
ディープ・ブルー 虐待を受けた子どもたちの成長と困難の記録
アメリカの児童保護ソーシャルワーク
ディープ・ブルー 虐待を受けた子どもたちの成長と困難の記録
アメリカの児童保護ソーシャルワーク
発行日 |
2006年12月発行 |
判型 |
四六判・上製 |
頁数 |
320ページ |
価格 |
本体 2100円+税 |
ISBN |
ISBN978-4-8118-0722-5 |
Cコード |
C0036 |
貧困、暴力、養育困難。親元から救いだされ、虐待を生き延びた子どもたち。彼らが成長の過程で遭遇する、決別と出会いと困難を描き、米国・子ども虐待最前線の現場から、日本にいま必要なものは何かを問い返す。
序──虐待から逃れた子どもたちと
第一章──アンジェラ
出会い/失踪から戻って/過去の軌跡/一月十七日の夜/一枚の絵/祖母の家/難題/期待と失望/行方不明
アメリカの子ども虐待の現状/児童保護システム ひとりの子どもがフォスターチャイルドになるまで/アウトオブホーム・プレースメント/里親という仕事/児童保護ソーシャルワーカーの仕事
第二章──ジェシー
ジェットブルー/七歳までのこと/アディクション/置き去り/LAへ/逃走と悪化/リカバリーセンター/リブアウト/回避/十八歳間近/ディープブルー
フォスターユースはいま/児童保護制度と少年司法制度/アメリカ連邦フォスターケア政策と予算の歴史/危機のフォスターケア
第三章──ヴェロニカとラクウェル
写真のなかのふたり/事の発端/ホセとソニア/失踪/双子帰還/マタニティーホーム/ラフィー誕生/ラクウェルの移動/ヴェロニカの苦悩/急展開/十六歳の父親/双子反乱/養育権/トニーとラクウェル/ナナ誕生/自立へのカウントダウン/十八歳の現実/最後の仕事/五回目のクリスマス
ドメスティック・バイオレンスと子ども虐待/アメリカのティーンマザーたち/母子家庭政策と子どもの貧困/監獄の母たち
第四章───ルーカス
暗い場所の記憶/フォスターダッド/脱走と暴動/精神科病棟/セントラル・カリフォルニア/システムエラー/未来ひとりぼっち
フォスターユースとメンタルヘルス/子ども虐待防止と児童福祉改革/パーマネンシー/破滅と再生 終章にかえて
解説───才村 純
1956年、東京都生まれ。78年、渡米。カリフォルニア州立ポリテクニック大学卒業後、時事通信社ロサンゼルス支局の記者となる。その後、フリーランスになり、『月刊こども』(クレヨンハウス)など数誌に、米国の子どもや女性に関する連載記事を執筆。
90年代初めより、地域のDV被害者のための施設やユース・カウンセリング・プログラムの活動に参加する。95年、南カリフォルニア大学福祉学科で修士号を取得。ベンチュラ郡・精神保健局、少年院でインターンを経て、カリフォルニア州立精神科病院ソーシャルワーカー。2000年よりベンチュラ郡・児童保護局でソーシャルワーカー(グループホーム・ユニット)として働く。現在、シアトル在住。
著書に『こんな学校あったらいいな ミホのアメリカ学校日記』(ポプラ社)。