野辺明子(のべあきこ)
野辺 明子(ノベ アキコ) 1944年、東京向島に生まれる。 1967年、上智大学文芸部国文学科卒業。 1972年、長女麻衣子出産。 1975年、「先天性四肢障害児父母の会」設立を呼びかけ、以後、父母の会の活動を続ける。 ◎おもな著書 『どうして指がないの?』1982年、技術と人間社 『ぼくの手、お茶わんタイプや』(共著)、1984年、三省堂 『さっちゃんのまほうのて』(共同制作)、1985年、偕成社 『お医者さんは神様ではない』(共著)、1987年、筑摩書房
発行日 | 1993年04月発行 |
---|---|
判型 | 四六判・上製 |
頁数 | 256ページ |
価格 | 本体2000円+税 |
ISBN | ISBN978-4-8118-0552-8 |
Cコード | C0036 |
絵本「さっちゃんのまほうのて」の著者が、その後の魔法の手の子どもたちの姿を描く。親たちや家族に何が起こり、子どもたちはどのように成長していったか。この冷たい効率社会に生きる人たちを絶望からよびさまし、人びとの心にやさしさをとりもどす。
プロローグ…電話の向こうの人生
「障害」を心に閉じこめて
I…麻衣子の誕生から思春期まで
1 エッ、私の赤ちゃんが障害児?
2 最初の衝撃を、それぞれ父親たちは
3「障害」をもった子の親、なぜ、悩む
4どうして、この子、指がないの?
5わたしは、この右手がだいすき
II…魔法の手の子どもたち
1 ある野球少年
指のない手にグローブはめて
2 手足のない沙織ちゃん
誕生から七歳まで
3 とまどいのなかの一九歳
「障害」をもつ自分
III…「障害児」は生みたくない
1 子どもがかわいくない母親
幼児虐待はどこにも
2 社会正義のなかに潜む優生思想
市民運動にみられるシェルター意識
エピローグ…いのちを商品化する医療技術