14年10月発売予定の新刊情報を更新しました。
2014年10月21日発売予定
「ゆとり」批判はどうつくられたのか──世代論を解きほぐす
(著●佐藤博志、岡本智周)
「これだからゆとりは──」
インターネットを見ていると、こうした揶揄をよく見かけます。
しかし、「ゆとり教育」「ゆとり世代」へのネガティブ・イメージは、
当の若い人たちにとっては切実なものです。
学校で、バイト先で、ネット上で、長くそうした言葉を浴びせられ、
程度の差はあれ、いつのまにかその価値観を内面化してしまう
といった事態が起きています。
そこで、この本です。
気鋭の研究者ふたりが、社会学と教育学というそれぞれの立ち位置から
これまでの「ゆとり」言説を読み解き、
教育論から世代論へと広がった批判のからくりを解き明かします。
さらに巻末の対談では、その先に見えてきた課題と希望が語られます。
著者の佐藤さんと岡本さんは、
大学で学生たちと日々むきあうなかで問題の根深さを実感し、
それが本書執筆のきっかけとなったといいます。
「ゆとり教育」批判は学力の低下と、
さらには国力の低下と結びつけて語られてきました。
そこに根拠はあったのでしょうか?
自らが体験した教育内容と違うということに、
ことに教えられる「量」が違うということに、
なぜ多くの人が不安をかき立てられるのでしょうか?
ある一時期の教育が、しかも学習指導要領というものが
少し変わったということだけで、
ある世代の人間の特性までが規定されるなどということが
ありうるのでしょうか?
本書に収録した「ゆとり世代」を中心とした座談で、
若者の一人はこう指摘します
──私たちはダブルスタンダードを押しつけられている。
「ゆとり」批判とは何だったのか、
置き去りにできないテーマとまっすぐ地続きであることがわかります。
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