虐待を生き延びた子どもたちを、だれがどのように支えているのか。彼らが大人になっていく過程で遭遇する、決別と出会いと困難を描き、米国・子ども虐待最前線の現場から、日本にいま必要なものは何かを問い返す。
在米日本人ソーシャルワーカーによる5人の子どもたちの記録。暴力と依存症にみちた家庭に育ち、あるときそこから救いだされた彼らが、司法と児童保護の「システム」のなかで、複数の大人のサポートのもと、好転と挫折をくり返しながら子どもから若者へと育っていくさまを描いた、書き下ろしノンフィクション。 各章末では、米国・児童保護施策の試行錯誤の歴史を解説するとともに、貧困、依存症、ドメスティック・バイオレンスと子ども虐待との密接な関わりをつまびらかにする。
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