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車イスからの宣戦布告
私がしあわせであるために私は政治的になる |
安積 遊歩●著 |
■1999年09月発行
■四六判 200ページ
■本体2000円+税
■ISBN4-8118-0654-9 C0036 |
障害者の自立生活運動のために、国内ばかりでなく世界をとび歩く、車イスの遊歩の妊娠・出産・子育ての記録。障害者をもつ家族に生きにくい世の中をどう変えていくか。優生思想とどう闘うか。男性パートナーといっしょに、車イスの母と子を囲むネットワークのパワー全開。
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■おもな目次
一章◎妊娠 障害を持つ女性が子どもを産むって? 私のいのちはどうなるのか 妊婦は不安で泣き叫ぶ 信頼できる医者を探して 子宮しか見ない医者はごめん 二章◎誕生 生きて生まれてくれた 車椅子で低体重児室通い おっぱい絞りへの自由参加 介助者との関係づくりの大切さ 三章◎歩行 宇宙がはじめて骨折した 「歩けない」より「歩ける」ほうがいいか 宇宙に障害者手帳を申請する 自分自身の収入を持つ子ども 四章◎世界 もしも私がディカプリオだったら はじめて国際会議に出席する 北京会議で優生保護法を訴える 自立生活運動の広がり 宇宙のそばにいたい 五章◎肯定 再評価カウンセリングとの出会い どんな涙にも理由がある ちがう徳性をもつ人とよい仲間に 血縁が家族の絶対条件か 肺ガンの父を看取って 宇宙を見ずに母は逝った 六章◎宇宙 「高い高い」を楽しむしあわせ わが子虐待の危機を見つめて 宇宙が死んでしまう! 必死の医者が同志に思える ほがらかに踊る宇宙へ 七章◎政治 三十五分遅刻騒動への怒り 怒りを共有し共に立ちあがってほしい 素手で闘いを挑むドン・キホーテ 三ヶ月間の「結婚」とペーパー離婚 個人のしあわせを求めて政治へ
■著者紹介
安積 遊歩(アサカ ユウホ) 1956年、福島県に生まれ、生後40日で骨形成不全症と診断される。 1983年から半年間、アメリカのバークレー自立生活センターで研修を受け、ピア・カウンセリングを日本に紹介。障害をもつ人の自立をサポートする。 〈CILくにたち援助為センター〉(東京・国立)および、障害をもつフィリピンの子どもたちを支援する〈バタバタの会〉の代表。 再評価カウンセリングの日本におけるエリア・リーダー。 ◎おもな著書 『癒しのセクシー・トリップ』(太郎次郎社)、『ピア・カウンセリングという名の戦略』(共著・育英舎)、訳書に『ありのままの自分がいい』(共訳、クレア・パターソン著、太郎次郎社)、『自分を好きになる本』(共訳、パット・パルマー著、径書房)など。
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■上野千鶴子さん評
車椅子の障害者、あの安積さんが赤ちゃんを産んだ。 これは未来へのり出した家族の冒険だ。 このなかには少子対策への答えのすべてがある。母と子がふたりぼっちにならないですむこと、男親が生命への慈しみを学ぶこと、助けがほしいときにはいつでも確実に助けが得られること、子どものありのままを規格に合わせようとせず受けいれること、子どもが育つ権利と子ども自身の収入(児童給付があればこれだって夢ではない!)──そしてなによりも、あなた自身が生まれてきてよかったと自己肯定できること。 障害をもった家族に必要なことは、ふつうの家族が生きていくのに必要な、あっけにとられるほどあたりまえのこと。その「あたりまえ」が通らない世の中に、安積さんは涙と怒りをたたきつける。わたしが幸せになるためにわたしは政治的になる──と宣言する遊歩パワー全開の、車椅子からの宣戦布告。
■関連ホームページ
著者家族のホームページ「三者三様」 http://www.geocities.jp/yuhoumihide/
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