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『その手は命づな』紹介リーフレットができました

 
その手は命づな
■定価=1,900円+税
■四六判・並製
 288ページ
■ISBN4-8118-0715-4

リーフレット無料


横川和夫=著
その手は命づな
ひとりでやらない介護、ひとりでもいい老後

 定価=1,900円+税

介護する側・される側、どちらの人生も大切にしたい。そんなシステムをつくりたい。
からだが弱っても、痴呆があっても、独り暮らしでも、暮らせる。
ほんとうに必要な手助けがあれば。おたがいさまの他人同士だからこそ、できることがある。
「まごころヘルプ」から「地域の茶の間」「うちの実家」へと広がる住民相互の支えあいを創った女たち。

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上野千鶴子さん(社会学・東京大学教授)

介護をめぐる冒険

 老いても住みなれた家で暮らしたい。
 どんな障害があっても、地域でふつうの暮らしがしたい。
 誰にとってもあたりまえなこんな願いがかなうのは、どうしてこんなにむずかしいのだろうか。

 介護保険ができるよりずっとまえに、制度にも行政にも頼らずに、この願いを実現しようと一歩踏みだした女の人がいた。そして彼女に共感し、彼女と同行したたくさんの女の人たちがいた。河田珪子さんと「まごころヘルプ」の会員たちである。

 自分のほしいサービスを他人にも提供する。いまサービスを必要としている人を、見捨てない。現場の暮らしはいつでも待ったなしの絶体絶命だ。制度の変革や行政の動きを待っていられない。河田さんの経験は波瀾万丈だ。河田さんはほとんど無謀にさえ見える。なぜなら、前例のないことにのりだす人がやることは、冒険だからだ。介護関係のドキュメントを読んで、こんなにはらはら手に汗を握る思いをしたことはない。

 だが、その経験のなかで積み上げてきた知恵の宝庫から、わたしたちは学ぶことができる。まごころヘルプのある新潟に引っ越そうと考える代わりに、「うちの実家」「地域の茶の間」を、自分の足元にもつくってみたい、と、読者は励まされる思いがするだろう。

 それにしても。横川和夫さんは、つらい人生を歩んだ人から話を聞きだすのがうまい。かれが男性だということを、つい忘れるくらいだ。もうひとつ、それにしても。出てくるのがどうしてほとんど女性ばかりで、男の影がこんなに薄いのだろう。介護を支えるのが女ばかり、の時代はいつまで続くのだろうか。

田中尚輝さん(NPO法人市民福祉団体全国協議会理事・事務局長)

深い人間探究の書

 本書は、河田珪子さんとその人間群像を「おたがいさま」という視点で描いているが、じつに深い人間探求の書である。河田さんは、市民と市民が相互に助けあう福祉活動の草分けであり、その具体化として新潟市に「まごころヘルプ」を創始した。

 河田さんは、その活動と並行して「地域の茶の間」「うちの実家」と独創的な「おたがいさま」の拠点づくりに成功し、全国的に注目の的になっている。「地域の茶の間」は新潟県全域に広がり、またたく間に千か所にも及び、「うちの実家」は使われていない家屋を借りて、「地域の茶の間」を二十四時間化したものである。その活動からは、一人の人間の想いが困っている人を支え、社会を確実に変えていっていることを実感できる。河田さんたちの人間群像を追った著者・横川和夫さんは敏腕な新聞記者出身者であり、丹念な取材による構成が読者を引き込んでいく好著である。

堀田 力さん(弁護士・さわやか福祉財団理事長)

安心感のプレゼント

 これからは、夫を看取った女性のほとんどが、あとは一人で生きていく時代になる。もちろん、妻に先立たれた男性も、同じである。
 そうなったとき、あなたは、どんな人に、どのように支えてほしいだろうか。
 また、一人では配偶者を支えきれないとき、あなたを親身になって支援してくれる人がいるだろうか。
 その答えが、この本に描かれている。

 この本の主人公は、新潟で助けあいのボランティア活動を展開する「まごころヘルプ」の創設者・河田珪子さん。その十四年の活動歴には、年老いていろいろなことが不自由になっていく人を、あくまで人間らしく支えるにはどうすればよいか、また、人間らしく支えられるにはどうすればよいかの智恵と経験が詰まっている。それを筆者は、河田さんとその仲間たちの心の機微にわけ入って、みごとに引きだした。

「老いて、どんな状態になっても、楽しい仲間がいる」という安心感をプレゼントしてくれる本である。

上記の推薦文を収録したリーフレットを、この本をひろめてくださるかたに
お送りしています(無料)。必要部数をメールにてご請求ください。
請求先:tarojiro@tarojiro.co.jp

 

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