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共生の社会学
ナショナリズム、ケア、世代、社会意識

共生の社会学 ナショナリズム、ケア、世代、社会意識

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共生の社会学
ナショナリズム、ケア、世代、社会意識

発行日 2016年04月発行
判型 四六判・上製
頁数 272ページ
価格 本体2500円+税
ISBN ISBN978-4-8118-0792-8
Cコード C0036

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内容

なぜ、共生しなければならないのか、
日本社会において共生はどのように捉えられているのか、
われわれは問題状況にどうかかわりうるのか──。

共生への一歩はつねに、認識の枠組みを更新することによって踏みだされる。
序列と葛藤、排他の事実を出発点としながら、
「あるもの」と「異なるもの」とを隔てている
社会的カテゴリを問いつづけること。
そこから共生への道が拓かれる。

「ナショナリズム」「ケア」「世代」「社会意識」という、
いま、もっともアクチュアルな4つの論題をとおして、
現代日本社会のありようについて検討し、
その思考の先に、社会的共生の方向性を指し示す。

目次

本書のねらい──共生の論理の社会学的探究◎岡本智周

【ナショナリズム】

第1章◆保守言論における「日本」と「危機」◎平野直子
   ──カテゴリの更新を拒む言説とその限界

第2章◆歴史教育内容の現状と、伝統の学び方のこれから◎岡本智周

第3章◆沖縄におけるネイションの位相と米軍基地◎熊本博之

ナショナリズムをめぐって◆「国民」カテゴリの揺らぎへの対処

【ケア──ジェンダーと障害】

第4章◆ジェンダーカテゴリとマイノリティ◎笹野悦子
   ──父子家庭が問いかけるもの

第5章◆子育てとはいかなる営みか◎丹治恭子
   ──責任・担い手の変容から

第6章◆障害者権利条約からみた新たな意思決定支援◎麦倉泰子

ケアをめぐって◆ジェンダーと障害が問う「社会」のあり方

【世代】

第7章◆「青壮年/高齢」の区分をめぐって◎笹野悦子・丹治恭子

第8章◆世代間経済格差と世代間共生◎和田修一
   ──共生策としての共助

世代をめぐって◆年齢を超えた「主体」への更新

【社会意識】

第9章◆「共生」にかかわる社会意識の現状と構造◎坂口真康・岡本智周

第10章◆戦後日本の社会学にみる学知の更新◎大黒屋貴稔
   ──『社会学評論』における「共生」言説の量的・質的変遷

社会意識をめぐって◆私たちは「共生」をどのようなものとしてとらえているのか

おわりに──共生の追求/追究のために◎丹治恭子

著者紹介

岡本智周(おかもとともちか)

筑波大学人間系(大学院人間総合科学研究科)准教授。「教育内容と社会変動の関連」「学校の社会的機能」「教育とナショナリズム」「共生を促す教育的知識の探索と開発」をおもなテーマとして研究をおこなっている。
著書に『共生社会とナショナルヒストリー』(勁草書房)、『歴史教科書にみるアメリカ』(学文社)、『国民史の変貌』(日本評論社、第1回日本教育社会学会奨励賞)、共著に『学校教育と国民の形成』(学文社)、『共生と希望の教育学』(筑波大学出版会、共編著)、『「ゆとり」批判はどうつくられたのか』(太郎次郎社エディタス)などがある。

丹治恭子(たんじきょうこ)

立正大学仏教学部准教授。 専門分野:教育社会学、幼児教育・保育学、ジェンダー論 主要著作:『ケアのはじまる場所──哲学・倫理学・社会学・教育学からの11章』(共著、ナカニシヤ出版)、『共生と希望の教育学』(共著、筑波大学出版会)、幼稚園・保育所の「制度的一元化」への志向性──2000年代における「機能拡大」との関連から」『子ども社会研究』第15号(日本子ども社会学会)

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